それはきっと、君に恋をする奇跡。


傷つきたくないとか、自分を守るためとか。


そんな理由で気持ちを抑えられるほど融通がきくもんじゃないんだよね、恋って……。



「やったー陽菜ッ!やっと次の一歩を踏み出したんだね!えらいよ~」



真由ちゃんが隣からあたしをギュッと抱き締めてくる。



「陽菜に笑顔が戻ったのだって、蒼のおかげだもんね」


「うん」


「陽菜、ファイトだよ!」


「ありがとっ」



数多くの告白を断るほどの"大切にしたい人"……の存在は気になるけど。


今はこの想いを大切にしたい気持ちでいっぱいだった。
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