それはきっと、君に恋をする奇跡。


まずは最寄駅を目指して、そこから線路沿いにずーっとペダルを漕いでいく。


はじめて通る道は新鮮で、距離もさほど感じられず。



「着いた!」



スマホを見ると時間はかなり経っていたけど、実際はそんなに掛かったと思えないくらいだった。

これなら自転車通学もできるかも。



……けど。



「暑いよぉぉぉぉ……」



それもそうだ。

今日の気温は30度を越えている。


汗びっしょりで喉もカラカラ。



「はあっ……」



……真夏にすることじゃなかった。


ばかだなあ……あたし。



ここまでノンストップで来たからすごく疲れちゃったよ。


どこかカフェにでも入ろうかな。


自転車でうろうろとお店を探していると。
< 211 / 392 >

この作品をシェア

pagetop