それはきっと、君に恋をする奇跡。
そして、1枚の写真を見せてくれた。
修学旅行のスナップ写真。
目がクリッとして、ふわふわとした可愛らしい女の子。
……俺が、陽菜を知った日。
顔だけじゃなくて性格も明るくて可愛いんだ、なんてデレデレしながら言いやがって。
文通してることを教えてもらい、今時文通なんて…と思ったけど、遥輝らしいと言えば遥輝らしい。
遥輝の意外な一面を知って、その恋をすごく応援したくなった。
高校で再会の約束とか、どんだけロマンチックなんだよ。
それが叶ったらほんとにすごいよな。
「頑張れよ!その子もずっと遥輝を好きでいてくれたらいいな」
「自信ないけど……」
「遥輝なら大丈夫!俺が女だったらぜってー惚れてるもん」
遥輝を知れば知るほど、こんないいヤツいないって思うんだ。
「ははっ、ありがとなっ!」
男友達とバカやってるのが楽しいレベルの俺は初恋なんてまだで、そんな遥輝がすごく大人に見えた。