それはきっと、君に恋をする奇跡。


毎日陽菜と接して。

一途に遥輝を想って涙する陽菜を見て。

笑顔と優しさに触れて。

……好きにならない理由なんて見つからなかった。


遥輝……お前の言う通りだったよ。




俺の想いが陽菜にあって。

陽菜の想いまで俺にあったら。


……遥輝はどうなるんだよっ……。





だから頼む。


俺を好きだなんて言うなよ、陽菜……。







「陽菜、ちゃんと笑ってる?」


「ああ」


「もしかして好きになっちゃった?」


「はあ?バカ言うなって……」



遥輝の目が見れなかった。


遥輝に嘘をついてる自分に、たまらなく腹がたった。
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