それはきっと、君に恋をする奇跡。


ふたりで悲しみを2倍にするんじゃなくて、はんぶんこしよう。

思い出をふたりで沢山話して。

そうやって、もがきながら前へ進むの。

そうしたら、きっと光が見えてくる。


教えてくれたのは、蒼だから……。




「…………陽菜」



嗚咽が止まり、蒼があたしの名前を呼ぶ。



「……ん?」


「……出来るかな……俺」



……っ。



「……出来るよっ……絶対にできる……っ……」



ひとりじゃ無理でも、ふたりなら、きっと出来るはず。


そう、信じてるから……。

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