それはきっと、君に恋をする奇跡。
放課後一緒に過ごすってことは。
屋上でシャボン玉を吹いて遊ぶのとは違うってのもわかってたし。
人のいっぱいいる繁華街に来ることは、容易く想像が出来たけど。
いざ来てみて、あの発言は迂闊だったと後悔した。
水瀬くんはかなりのイケメンなんだよね。
初対面のとき、あたしだってドキッとしたんだし。
口を開けば崩れる(と思っているのはあたしだけかもしれないけれど)イメージも、外から見ていれば誰もが目を奪われるイケメンなのは悔しいけどあたしだって認める。
そんな人とあたしは今ふたりきりで繁華街を歩いているわけで。
男女のふたり組を見て勝手にカップルだと思っているように、心外だけどあたし達もそう思われてるんだ……。
……ああ……失敗したかも……。
帰るまでこの視線に耐えられるかなあ。