それはきっと、君に恋をする奇跡。
その横で無表情のあたしなんかとは全然釣り合ってないよ。
きっと、明るくてかわいい彼女がいるんだろうな……。
なのに、今こうして水瀬くんの隣にあたしがいるなんてすごく不思議……。
――パシャ!
「あっ!」
そうしていると、いつの間にかシャッターが切られたみたいで。
「陽菜どこ見てんの?」
目の前に映し出されたあたしの目線は、明らかにおかしな方向を向いていた。
水瀬くんは笑顔でカッコよく取れてるのに、あたしはなんてマヌケ顔……。
「た、タイミング間違えた!次いこ!」
……水瀬くんを見てたなんて、言えっこないよ!