それはきっと、君に恋をする奇跡。


そのあとは、クレーンゲームやカーレースで散々遊び。


気付けば、時計の針は6時を回っていた。



「わ!もうこんな時間なの!?」



周りを見渡せば、仕事帰りの人たちが急ぎ足で駅の方へ向かっている。


もう帰宅ラッシュも始まってるみたい。


楽しいときって時間が早く進むけど……。



……。


……水瀬くんと一緒にいて楽しかったってこと……?



「時間忘れるなんて、俺と一緒にいてさぞかし楽しかったんだろー」



同時に、今思ったことを水瀬くんに言われ一瞬言葉に詰まる。



「……っ、そっ、それは久々に街で遊んだからでっ……」



水瀬くんと、じゃなくても楽しかったはず。


こんな軽い言葉には引っかからない。


認めたくないもん。


そう意地を張ると。


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