それはきっと、君に恋をする奇跡。
優しさ
「陽菜、ほらコレ」
翌日。
水瀬くんが掲げたスマホを見て、あたしは心臓が止まりそうなほどびっくりした。
だって。
昨日あたしと撮ったツーショットプリが貼られていたから。
「な、なんでっ……!!」
そんなの彼女に見られちゃったら大変でしょ!?
クラスの誰かに見られても大変な気がする。
あたしは家に帰ったらすぐに机の引き出しにしまった。
こんなの間違っても学校に持ってこれないもん。
「今すぐはがしてっ……」
スマホを奪おうとしたとき。
「おー、めずらしいじゃん。新田さんが蒼とじゃれ合ってるのなんて」
えっ……。
「いつも無視され続けてんのに、良かったなあ!」