一度きりのpresent〜あの頃の私はあなたとの未来を信じた
玲奈:うん、望。私も望を愛してたよ。側にいれなくてごめんね、もっと色々な季節を望と笑いながら過ごしたかったよ。望と出会えて良かったから本当にありがとう。お願い、私は側にいれなかったから、レイラの気持ち受け入れてね。空からずっと二人の幸せを願ってるよ。


望:玲奈の願いなら、もう自分を責めずに前を向いてしっかり生きてくから空から見てて欲しい。必ず玲奈のぶんも幸せにすると約束する。玲奈、最後になるかもしれないからもう一度抱きしめさせて。


玲奈:うん、望。


ー玲奈は、望に伝えたいことを話すとスゥッと透けて空に戻っていった....。望が目覚めると、長く使って傷んだはずのマフラーが綺麗になって、ハンガーにかけられているままだった。


望:「玲奈、夢に出てきてくれてありがとう。久しぶりに話せて嬉しかったよ。これからは、レイラと歩んでいくから空から見てて欲しい。マフラー、綺麗にしてくれたんだな、玲奈ありがとう。これだけは変わらない、玲奈を愛せて良かったよ。」


ーこの日から望が時々見せる悲しげな表情が減り、レイラと話してる時は少しずつ笑顔が増えていた。悲しみを乗りこえていこうとして、レイラと歩んでいく決意を固めた。
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