【第一章】狂気の王と永遠の愛(接吻)を
「きゃぁっ」
指先に感じるキュリオの唇の感触に赤子は声をあげて笑っている。どうやら昼間のことを覚えているらしい。クスリと笑ったキュリオは、その仕草を真似るように親指で彼女の可愛らしい唇をなぞった。
「……?」
自分のされていることがよくわかっていないアオイは首を傾げるように動きを止めた。そしてそのまま、キュリオの唇をなでていた指先は彼の頬へと移動する。
アオイの触り方はいちいち可愛い。指先を肌にのせるようにちょんちょんと触れてたかと思えば、キュリオの反応で表情がころころ変化する。
無邪気に声をあげて笑う彼女を見ていると胸の中にじんわりと広がる確かな愛。やがてキュリオに頬をなでられたアオイは気持ちよさそうに目を細めると、小さな体を目の前の美しい王に預けてきた。
「私を父親だと認めてくれたのかな?」
キュリオの問いにただ頬を染めて笑っているアオイ。
「今は父親でいい。幼いお前が必要なのは親の愛だからね」
腕の中にいるアオイの頬にそっと口づけを落とすキュリオ。
「アオイが大人になるまで、私はよき父を演じきることが出来るだろうか……」
――ここから始まるキュリオの片想い。
例え命の尺が大きく違うとしても、ようやく見つけた愛しいひと。
ふたりを別つのは、その命の尺か……立ちはだかる運命か……?
そしてエデンの永遠の恋人とは一体誰なのか……
全てが結びついたとき、悲劇の物語は幕を開けるのだった――。
指先に感じるキュリオの唇の感触に赤子は声をあげて笑っている。どうやら昼間のことを覚えているらしい。クスリと笑ったキュリオは、その仕草を真似るように親指で彼女の可愛らしい唇をなぞった。
「……?」
自分のされていることがよくわかっていないアオイは首を傾げるように動きを止めた。そしてそのまま、キュリオの唇をなでていた指先は彼の頬へと移動する。
アオイの触り方はいちいち可愛い。指先を肌にのせるようにちょんちょんと触れてたかと思えば、キュリオの反応で表情がころころ変化する。
無邪気に声をあげて笑う彼女を見ていると胸の中にじんわりと広がる確かな愛。やがてキュリオに頬をなでられたアオイは気持ちよさそうに目を細めると、小さな体を目の前の美しい王に預けてきた。
「私を父親だと認めてくれたのかな?」
キュリオの問いにただ頬を染めて笑っているアオイ。
「今は父親でいい。幼いお前が必要なのは親の愛だからね」
腕の中にいるアオイの頬にそっと口づけを落とすキュリオ。
「アオイが大人になるまで、私はよき父を演じきることが出来るだろうか……」
――ここから始まるキュリオの片想い。
例え命の尺が大きく違うとしても、ようやく見つけた愛しいひと。
ふたりを別つのは、その命の尺か……立ちはだかる運命か……?
そしてエデンの永遠の恋人とは一体誰なのか……
全てが結びついたとき、悲劇の物語は幕を開けるのだった――。