【第一章】狂気の王と永遠の愛(接吻)を
カイとアレス
「うむ。ではそろそろキュリオ様のもとへ行くとしようかのぉ」
話が一段落したところでガーラントが一行を見渡すと、それぞれ気を引き締めるように背筋を伸ばした。
<大魔導師>を先頭にその後ろへ<教官>が、さらにその後ろに先輩<魔導師>が並んで歩き、最後尾には幼い少年ふたりが続く。
一歩あるくたびに緊張を高める他とは違い、足取り軽く楽しげなカイが隣のアレスへ小声で話しかける。
『なぁっ! お前王様に会ったことあるか!?』
『私はさっきお会いしたよ。君たちと合流する前に先生とご挨拶に行ったから』
アレスは周りに気遣いながら顔を近づけ囁いた。
『へー! 俺、まだ会ったことねぇんだよな!!』
興奮したカイの声は大きく、ブラストにジロリと睨まれ肩を竦すくめるふたり。
『あ、あとさ! さっきじぃさんとブラストのおっさんの言ってこと……お前理解できたか?』
ブラストに睨まれても会話を続けようとするカイに驚きながらも苦笑して答える。
『……君にはちょっと難しい話だったかもしれないね。
要するに、キュリオ様を支える方法を自分なりに考えてみろってことさ。色々なカタチがあるはずだからね』
『あっ! そういうことかっ!!』
アレスの表現はガーラントやブラストの遠い言い回しよりも簡潔でわかりやすく、"やっぱりこいつは天才だ!"と内心感心したカイだった。
話が一段落したところでガーラントが一行を見渡すと、それぞれ気を引き締めるように背筋を伸ばした。
<大魔導師>を先頭にその後ろへ<教官>が、さらにその後ろに先輩<魔導師>が並んで歩き、最後尾には幼い少年ふたりが続く。
一歩あるくたびに緊張を高める他とは違い、足取り軽く楽しげなカイが隣のアレスへ小声で話しかける。
『なぁっ! お前王様に会ったことあるか!?』
『私はさっきお会いしたよ。君たちと合流する前に先生とご挨拶に行ったから』
アレスは周りに気遣いながら顔を近づけ囁いた。
『へー! 俺、まだ会ったことねぇんだよな!!』
興奮したカイの声は大きく、ブラストにジロリと睨まれ肩を竦すくめるふたり。
『あ、あとさ! さっきじぃさんとブラストのおっさんの言ってこと……お前理解できたか?』
ブラストに睨まれても会話を続けようとするカイに驚きながらも苦笑して答える。
『……君にはちょっと難しい話だったかもしれないね。
要するに、キュリオ様を支える方法を自分なりに考えてみろってことさ。色々なカタチがあるはずだからね』
『あっ! そういうことかっ!!』
アレスの表現はガーラントやブラストの遠い言い回しよりも簡潔でわかりやすく、"やっぱりこいつは天才だ!"と内心感心したカイだった。