会いたい
「気になりますか?」
楓は、グラスをテーブルに置いた。
「あ、いや、自分から家族の話をあまりしないから、どうなんだろうなと…」
MAKIDAIの言葉を聞いて、楓は、少し考える。
「んー、仕事と家庭を分けてるってのもありますけど…」
「あ、それなら、無理にはっ」
MAKIDAIは、やっぱり聞かない方がよかったのだと、焦る。
だが楓は、ポツリポツリと話出した。
「内緒って、訳でもないですよ。子供が二人います。中学の娘と小学生の息子が」
「え、中学生?」
まず、自分より若いと思っていた第一印象から想像したのか中学生の親というのに驚くMAKIDAI。
「そうです」
楓はにこりとした。
「じゃあ、楓さんはお母さんってこと」
「…そんな風にみえませんでしたか?」
「うん。ひょっとして独身かな…なんて思ってた」
「そうですよね、普通で考えたら、子供がいたら、こんなしょっちゅう出掛けてこれないし。子供をおいて、こうやって仕事に出るのに少し罪悪感もあって」
「そっか、なんか余計なこと聞いちゃってすみません」
「いえ、大丈夫です。子供の為に働いてるって自分に言い聞かせて、やってますから」
「じゃあ、子供さん達は旦那さんと一緒に?」
「いえ…、私、シングルなんです…」
「えっ、あぁ、そうなんだ。なんか、ごめん。言いたくないことばっかり聞いて」
また、MAKIDAIは焦る。
「大丈夫ですよ。秘密にしてるわけじゃないので」
楓は、気分を変えるつもりかビールをゴクゴクっと飲んだ。
「私がMAKIDAIさんのファンになったきっかけは、息子なんです」
「え、じゃあ、息子さんも俺のファン?」
「いえ、…息子は、ATSUSHIさんとTAKAHIROくんのファンですけど」
「あ、やっぱ、そっちだね」
「娘は、また、違う人が好きでバラバラなんですけど、皆一緒にライブも行ってましたよ」
「家族で一緒にって、嬉しいな」
「はい。私も生活の為だけに働くんじゃなく、家族で楽しむ為に働くっていうのも張り合いがあって頑張れるんです」
「そっか、楓さんは家族があるから、頑張れるんだね」
「そうですね。それに今はMAKIDAIさんに会えるのが楽しみで頑張れます。この仕事してなかったら、こうしてお会いしたりすることもなかったと思うし」
MAKIDAIは、仕事以外の楓の顔を見れてまた親近感が湧いた。
第 3 話 〜 終 〜
楓は、グラスをテーブルに置いた。
「あ、いや、自分から家族の話をあまりしないから、どうなんだろうなと…」
MAKIDAIの言葉を聞いて、楓は、少し考える。
「んー、仕事と家庭を分けてるってのもありますけど…」
「あ、それなら、無理にはっ」
MAKIDAIは、やっぱり聞かない方がよかったのだと、焦る。
だが楓は、ポツリポツリと話出した。
「内緒って、訳でもないですよ。子供が二人います。中学の娘と小学生の息子が」
「え、中学生?」
まず、自分より若いと思っていた第一印象から想像したのか中学生の親というのに驚くMAKIDAI。
「そうです」
楓はにこりとした。
「じゃあ、楓さんはお母さんってこと」
「…そんな風にみえませんでしたか?」
「うん。ひょっとして独身かな…なんて思ってた」
「そうですよね、普通で考えたら、子供がいたら、こんなしょっちゅう出掛けてこれないし。子供をおいて、こうやって仕事に出るのに少し罪悪感もあって」
「そっか、なんか余計なこと聞いちゃってすみません」
「いえ、大丈夫です。子供の為に働いてるって自分に言い聞かせて、やってますから」
「じゃあ、子供さん達は旦那さんと一緒に?」
「いえ…、私、シングルなんです…」
「えっ、あぁ、そうなんだ。なんか、ごめん。言いたくないことばっかり聞いて」
また、MAKIDAIは焦る。
「大丈夫ですよ。秘密にしてるわけじゃないので」
楓は、気分を変えるつもりかビールをゴクゴクっと飲んだ。
「私がMAKIDAIさんのファンになったきっかけは、息子なんです」
「え、じゃあ、息子さんも俺のファン?」
「いえ、…息子は、ATSUSHIさんとTAKAHIROくんのファンですけど」
「あ、やっぱ、そっちだね」
「娘は、また、違う人が好きでバラバラなんですけど、皆一緒にライブも行ってましたよ」
「家族で一緒にって、嬉しいな」
「はい。私も生活の為だけに働くんじゃなく、家族で楽しむ為に働くっていうのも張り合いがあって頑張れるんです」
「そっか、楓さんは家族があるから、頑張れるんだね」
「そうですね。それに今はMAKIDAIさんに会えるのが楽しみで頑張れます。この仕事してなかったら、こうしてお会いしたりすることもなかったと思うし」
MAKIDAIは、仕事以外の楓の顔を見れてまた親近感が湧いた。
第 3 話 〜 終 〜