会いたい
「名古屋には仕事か何か？」

MAKIDAIが楓にたずねる。

「いいえ、名古屋に帰るところなんです」

「あ、そうなんだ」

「昨日から泊まりで仕事だったんです」

「へぇ、東京へはよく来るんですか？」

「月に1、2回ですね」

「じゃあ結構、来てるんですね。何の仕事か聞いてもいいですか？」

「はい。あ、よかったら名刺貰って下さい」

楓はバックから名刺を取り出し、MAKIDAIに渡した。

「ライフデザイナー？」

MAKIDAIが肩書きを読んで不思議そうな顔をする。

「ええ。まぁ、簡単に言うと食改善の提案とか指導する仕事なんですけど。マクロビとか、聞いたことあります？」

「あぁ、よく聞くね」

MAKIDAIがうんうんと言うように頷く。

「モデルさんとか、芸能人の人でブログなんかに書いてますよね」

「そうそう。ATSUSHIもそういうのすごい興味あるしね」

MAKIDAIが話に興味を示してくれて、楓も話に力が入る。

「あ、そうですよね。今は、子供達の食生活が乱れてて、それって大人の責任なんですよ。でも、芸能人とか影響力のある人が実践してくれると広まるのが早いから、どんどんブログとかツイッターに載せて欲しいんですよ」

「かっこいいですねぇ」

MAKIDAIは、楓のトークに見惚れる。

「え？あぁ、すみません。ちょっと力入っちゃいました」

楓は慌てて口を押さえる。
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