会いたい
第6話 二人の気持ち
頭を打っていた楓もICUで一晩過ごしたが、検査の結果、異常はなく、怪我の状態も帰宅するのに支障のない程度という診断で翌日には退院することになった。
楓の病室へ工藤が様子を見に来た。
「楓さん、どう?少しは落ち着いた?」
「はい、少し眠れたし。工藤さんこそ…」
「うん、まあ俺も少し仮眠したから」
二人とも、疲れ切っていた。
「明日帰るんだよね、大丈夫?」
「はい、他のスタッフさんも一緒だし」
元気のない楓に工藤が心配そうにたずねる。
楓は、MAKIDAIの事が心配で後ろ髪を引かれる思いだったが家のこともあり、帰るしかなかった。
「そうだ、MAKIDAI、今なら会えると思うよ。」
「本当ですか」
そう言われて、さっそく工藤と一緒にMAKIDAIの病室に向かう楓。
大丈夫だと聞いていても昨夜の出来事が鮮明に蘇り、不安な気持ちでいっぱいになってしまう。
「さっきまで事務所の関係者たちが来てたけど、今は親父さん達がつきそってるよ」
「そうですか」
楓は胸に手を押し当て心配そうな表情で歩く。
(MAKIDAIさん…)
どんな様子なのか想像もつかず、心臓がバクバクと打ち付ける。
コンコンッ
「はーい」
工藤がノックをすると女性の声で返事が聞こえた。
「失礼しまーす」
中へと進むとMAKIDAIと両親がいた。
「あぁ、楓さん」
ベットに横になっているMAKIDAI。
点滴の管や頭の包帯など痛々しい姿だが、昨日の雪の中で辛そうにしていた時のMAKIDAIではなかった。
ホッとした気持ちと、怪我の痛々しさからか涙が溢れてしまう楓。
うつむき涙を隠そうとするが、大粒の涙が頬を伝う。
「楓さん…」
MAKIDAIは、自分の怪我の痛みより楓の涙を見る方が辛かった。
「大丈夫?こちらに座って」
MAKIDAIの母親が楓を心配して、ベッド横の椅子へと手を引いてくれる。
「…こんな事故に巻き込んで…ホントに申し訳ない」
MAKIDAIは、謝るばかりだ。
仕事のことだけでも責任を感じているMAKIDAIに自分のことまで心配させたくないと楓は涙を堪えようとするが…。
楓の病室へ工藤が様子を見に来た。
「楓さん、どう?少しは落ち着いた?」
「はい、少し眠れたし。工藤さんこそ…」
「うん、まあ俺も少し仮眠したから」
二人とも、疲れ切っていた。
「明日帰るんだよね、大丈夫?」
「はい、他のスタッフさんも一緒だし」
元気のない楓に工藤が心配そうにたずねる。
楓は、MAKIDAIの事が心配で後ろ髪を引かれる思いだったが家のこともあり、帰るしかなかった。
「そうだ、MAKIDAI、今なら会えると思うよ。」
「本当ですか」
そう言われて、さっそく工藤と一緒にMAKIDAIの病室に向かう楓。
大丈夫だと聞いていても昨夜の出来事が鮮明に蘇り、不安な気持ちでいっぱいになってしまう。
「さっきまで事務所の関係者たちが来てたけど、今は親父さん達がつきそってるよ」
「そうですか」
楓は胸に手を押し当て心配そうな表情で歩く。
(MAKIDAIさん…)
どんな様子なのか想像もつかず、心臓がバクバクと打ち付ける。
コンコンッ
「はーい」
工藤がノックをすると女性の声で返事が聞こえた。
「失礼しまーす」
中へと進むとMAKIDAIと両親がいた。
「あぁ、楓さん」
ベットに横になっているMAKIDAI。
点滴の管や頭の包帯など痛々しい姿だが、昨日の雪の中で辛そうにしていた時のMAKIDAIではなかった。
ホッとした気持ちと、怪我の痛々しさからか涙が溢れてしまう楓。
うつむき涙を隠そうとするが、大粒の涙が頬を伝う。
「楓さん…」
MAKIDAIは、自分の怪我の痛みより楓の涙を見る方が辛かった。
「大丈夫?こちらに座って」
MAKIDAIの母親が楓を心配して、ベッド横の椅子へと手を引いてくれる。
「…こんな事故に巻き込んで…ホントに申し訳ない」
MAKIDAIは、謝るばかりだ。
仕事のことだけでも責任を感じているMAKIDAIに自分のことまで心配させたくないと楓は涙を堪えようとするが…。