会いたい
楓は、仕事と家事を済ませ、荷物を持ちリビングへ。

「明日の夕方には帰るからね。おばあちゃんがもうすぐ来てくれるから、お利口にしててね」

「うん、お仕事頑張ってね」

小学生の息子がそう言ってハグしてくれる。

「お姉ちゃん、よろしくね」

「いってらっしゃ〜い」

娘に、家のことを任せ、家を後にする。

駅へと向かうタクシーの中。

…今、家を出ました。…

MAKIDAIにメールをする。

東京への行き来は慣れたものだったが、初めてMAKIDAIの家に行くとあって落ち着かない。

新幹線の中、いつものように本を広げるが眠気はないが集中して読むことが出来なかった。
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