会いたい
「ねぇ、お腹、空いてない?」

MAKIDAIの顔を見上げると、

「空いてる。…けど」

楓の甘えるような上目づかいにグッと来てしまう。

(…そんな顔で見上げられたら…)

MAKIDAIは、我慢出来ず不意に楓の額に軽くキスをした。

「あっ、もう」

不意打ちのキスに驚いた楓は、いたずらっぽく口を尖らせる。

「あれっ、唇の方がよかった?」

MAKIDAIはそう言って、すかさず唇に軽くキスをした。

楓は、続けての不意打ちのキスに少し呆れたように笑いながら、

「ねぇ、ご飯は?」

と、話を本題に戻そうとするが、MAKIDAIはニヤッとして、

「ご飯より、楓さんを食べたい」

「……。」

目をパチパチして返事に詰まる楓を見て、MAKIDAIは、

「ごめん、思わず心の声が出ちゃった」

と、わざとらしく自分の口を手でふさぐ。

楓は、恥ずかしそうに笑う。

「昨日の夜も、押し倒したい気持ちをグッと堪えて…」

MAKIDAIは、そういいながら頭をかく。

楓は、少し恥ずかしい気持ちも有りながら、

「うん…早く、治してね…」

と、MAKIDAIの胸を撫でた。

「楓さんの美味しいご飯食べて早く元気になろ」

MAKIDAIは、もう一度楓を抱きしめた。
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