神様修行はじめます! 其の五
「せ……僭越ながら、それは承服いたしかねまする!」
暗黒魔法のカエルの群れの、わりと前方の辺りから、上ずった声が聞こえた。
誰が叫んだのかは知らないけど、前方に座ってるってことは、それなりに地位の高いカエルなんだろう。
もしかしたら、自分の娘を門川君の正妻として、差し出そうと画策していたのかもしれない。
となれば、この衝撃発表はトンデモないことだろう。
自分たちがこれまで死にもの狂いでやってきた、ありとあらゆる工作が、すべて無駄になるってことだもの。
「御正室を、我らに何のご相談もなくお決めになるなど、言語道断にございまする!」
「なぜだ? 僕の花嫁を決めるのは僕自身であるはずだが?」
「それはなりませぬ!」
今度は別の方角から、別のカエルが声をあげた。
「門川の御正室とは、公の立場にございまするぞ!?」
「左様! すべての神の一族のために、最も有益な人物を皆で選ばねばならぬのです!」
「どうぞ我ら忠臣に、当主様のあるべきお覚悟をお示しくださいますように!」
「なにとぞ……なにとぞ、当主様!」
「当主様!」「当主様ぁ!」
暗黒魔法のカエルの群れの、わりと前方の辺りから、上ずった声が聞こえた。
誰が叫んだのかは知らないけど、前方に座ってるってことは、それなりに地位の高いカエルなんだろう。
もしかしたら、自分の娘を門川君の正妻として、差し出そうと画策していたのかもしれない。
となれば、この衝撃発表はトンデモないことだろう。
自分たちがこれまで死にもの狂いでやってきた、ありとあらゆる工作が、すべて無駄になるってことだもの。
「御正室を、我らに何のご相談もなくお決めになるなど、言語道断にございまする!」
「なぜだ? 僕の花嫁を決めるのは僕自身であるはずだが?」
「それはなりませぬ!」
今度は別の方角から、別のカエルが声をあげた。
「門川の御正室とは、公の立場にございまするぞ!?」
「左様! すべての神の一族のために、最も有益な人物を皆で選ばねばならぬのです!」
「どうぞ我ら忠臣に、当主様のあるべきお覚悟をお示しくださいますように!」
「なにとぞ……なにとぞ、当主様!」
「当主様!」「当主様ぁ!」