神様修行はじめます! 其の五
近くのコンビニの場所を絹糸に教えてもらって、人数分のお弁当とか、飲み物とか、朝ごはん用のおにぎりとかサンドイッチとかを買い込んだ。
くそー。この支払いは、たっぷり水増しして門川君に請求してやるからなー。
両手に荷物を抱えてヒィヒィ言いながら屋敷に帰って、みんなでお弁当を食べながら、今後のことを話し合う。
「それにしても絹糸、よくコンビニのこと知ってたね」
「あの近くでウロウロしていると食い物にありつけるんじゃよ。特に年若い娘たちが、恵んでくれる確率が高い」
「それ、年季の入ったノラ猫の処世術じゃん……。とても神獣とは思えない……」
「滅火の娘よ。弁当なのに、こんなに温かいのはなぜなのだ? これは現世の宝物なのか?」
「クレーターさん、こんな異常事態なのに『大盛り焼肉弁当』とか、けっこうガッツリ系いっちゃってるね」
他のメンバーの驚異的な図太さは知っているけど、まさかクレーターさんが、ここまで肝が据わってるなんて思わなかった。
クレーターさんは焼肉をガツガツ頬張りながら、力強い目つきで断言する。
「水園がいるとなれば、たとえそれが現世だろうがどこであろうが、私は行く。今度こそ、この身に変えても娘を守ってみせるとも!」
「……クレーターさん……」
「それに現世の宝物を検分できる、またとない機会だからな」
あ、やっぱりピンときてない。この人、博物館の見学とゴッチャにしてるな?
まぁ、あんまりにも異常事態すぎて、この現実から目を逸らすことで己の精神を守っているだけかもしれないけど。
くそー。この支払いは、たっぷり水増しして門川君に請求してやるからなー。
両手に荷物を抱えてヒィヒィ言いながら屋敷に帰って、みんなでお弁当を食べながら、今後のことを話し合う。
「それにしても絹糸、よくコンビニのこと知ってたね」
「あの近くでウロウロしていると食い物にありつけるんじゃよ。特に年若い娘たちが、恵んでくれる確率が高い」
「それ、年季の入ったノラ猫の処世術じゃん……。とても神獣とは思えない……」
「滅火の娘よ。弁当なのに、こんなに温かいのはなぜなのだ? これは現世の宝物なのか?」
「クレーターさん、こんな異常事態なのに『大盛り焼肉弁当』とか、けっこうガッツリ系いっちゃってるね」
他のメンバーの驚異的な図太さは知っているけど、まさかクレーターさんが、ここまで肝が据わってるなんて思わなかった。
クレーターさんは焼肉をガツガツ頬張りながら、力強い目つきで断言する。
「水園がいるとなれば、たとえそれが現世だろうがどこであろうが、私は行く。今度こそ、この身に変えても娘を守ってみせるとも!」
「……クレーターさん……」
「それに現世の宝物を検分できる、またとない機会だからな」
あ、やっぱりピンときてない。この人、博物館の見学とゴッチャにしてるな?
まぁ、あんまりにも異常事態すぎて、この現実から目を逸らすことで己の精神を守っているだけかもしれないけど。