神様修行はじめます! 其の五
「とにかく、一刻も早く永久の所在をつかまねばならぬ。それが最優先事項じゃな」
「だね。門川当主が失踪ってだけで、レベル5の緊急事態なのに、さらに『現世に逃亡』なんてトッピングまでついちゃったし」
こんな超豪華な緊急事態、聞いたこともない。
向こうにバレたときの大騒動の様子を想像すると、恐ろしすぎて眩暈がする。
あーもー、なんだってこう、アグレッシブに事態をエスカレーションさせるかなー! あの人は!
ほんっとに天才だよね! 余計な部分まで!
「転移させるにしたって、よりによって現世に放り出さなくてもいいじゃんね。ホント、なに考えてんだか」
「ふむ。まさに、それじゃよ」
「どれじゃよ?」
「なにもわざわざ、現世に移動させんでもよかったはずなんじゃ」
絹糸が、なんとも渋い顔をしている。
ああ、そういえば、あのとき絹糸と門川君はアイコンタクトしてたっけ。
『みんなをどこか安全な場所に移動させろ』って指示を出していたのか。
それをやれちゃう門川君もスゴイけど。
「たしかに永久様にしては、バランスの悪い大技を発動なさったものですね。はっきり申し上げて、これは力の無駄遣いでございます」
「まったくですわ。単純に、わたくしたちを水の中から外へ出してくださればよかっただけですのにねぇ」
「普通ならそうするんでしょうけど、本気で普通じゃないですから。永久様って」
「だよねー。門川君って思考自体が異次元すぎて、理解不能。『天才とバカは紙一重』を地でいくタイプだもん」
「さようにおじゃりまする。たまーに永久様は、バカの方に大きく針が振れるときがおじゃりまするからなぁ」
「お前ら、門川当主に対して好き勝手言いまくりじゃのぅ……」
「だね。門川当主が失踪ってだけで、レベル5の緊急事態なのに、さらに『現世に逃亡』なんてトッピングまでついちゃったし」
こんな超豪華な緊急事態、聞いたこともない。
向こうにバレたときの大騒動の様子を想像すると、恐ろしすぎて眩暈がする。
あーもー、なんだってこう、アグレッシブに事態をエスカレーションさせるかなー! あの人は!
ほんっとに天才だよね! 余計な部分まで!
「転移させるにしたって、よりによって現世に放り出さなくてもいいじゃんね。ホント、なに考えてんだか」
「ふむ。まさに、それじゃよ」
「どれじゃよ?」
「なにもわざわざ、現世に移動させんでもよかったはずなんじゃ」
絹糸が、なんとも渋い顔をしている。
ああ、そういえば、あのとき絹糸と門川君はアイコンタクトしてたっけ。
『みんなをどこか安全な場所に移動させろ』って指示を出していたのか。
それをやれちゃう門川君もスゴイけど。
「たしかに永久様にしては、バランスの悪い大技を発動なさったものですね。はっきり申し上げて、これは力の無駄遣いでございます」
「まったくですわ。単純に、わたくしたちを水の中から外へ出してくださればよかっただけですのにねぇ」
「普通ならそうするんでしょうけど、本気で普通じゃないですから。永久様って」
「だよねー。門川君って思考自体が異次元すぎて、理解不能。『天才とバカは紙一重』を地でいくタイプだもん」
「さようにおじゃりまする。たまーに永久様は、バカの方に大きく針が振れるときがおじゃりまするからなぁ」
「お前ら、門川当主に対して好き勝手言いまくりじゃのぅ……」