神様修行はじめます! 其の五
幻覚でも見てるのかと思って両目をゴシゴシ擦ってみたけど、やっぱりポケットサイズだ。
な、なにこれー! なんでこんな極小サイズになっちゃったのー!?
「ふむ、どうやら成功したようだな。赤鬼よ、私に感謝しろよ?」
しれっと言うクレーターさんに、あたしは噛みつくように叫んだ。
「なにが感謝よ! これ、なんの嫌がらせなの!?」
「嫌がらせ? 見ての通り、ちょっと小さくしてやっただけだ」
「ちょっとじゃないよ! だいぶコンパクトになっちゃってるよ!」
しま子はパニック状態で、さっきからずっと半泣きで飛び跳ねている。
これまでは周りの中で自分が一番大きかったのに、今は世界の全てが巨大化しちゃって、どんなに驚いているだろう。
「大きさが問題だと言うから、小さくしてやったのだ。この『打ち出の小槌』でな」
「う……! ちでの、こづちぃ?」
って、どっかで聞いたフレーズだよね?
それって浦島太郎の玉手箱と同じくらいポピュラーな、昔話アイテムじゃない?
たしか、振ると金銀財宝がジャンジャカと……
「んまあぁ! それが、かの有名な打ち出の小槌ですの!?」
“金銀財宝ラブ♪”なお岩さんが、目をキラキラ輝かせてクレーターさんに駆け寄って小槌に手を伸ばす。
「こら、気安く触るな。これは水絵巻級の宝物なのだぞ?」
「想像していたよりも地味ですわね! もっと金ピカに輝いている物かと思っていましたわ!」
「それは俗な発想というものだ。世の中は、光ってさえいれば貴重という単純なものではない」
「っていうセリフを、クレーターさんが言うのも妙だよね……」
「なぜそれを、私の頭をしみじみ見ながら言うのだお前は!? なにが言いたい!?」
「そんなことより、打ち出の小槌で小さくしちゃったら元に戻んないじゃん! どうしてくれんのよ!?」
「そんなことより、ぜひわたくしに小槌を振らせてくださいな!」
「ちょっとお岩さん! そんなことってなにさ!?」
「ああ、夢にまでみた大判小判がザックザック~♪ な素晴らしい体験がついに叶いますわ!」
な、なにこれー! なんでこんな極小サイズになっちゃったのー!?
「ふむ、どうやら成功したようだな。赤鬼よ、私に感謝しろよ?」
しれっと言うクレーターさんに、あたしは噛みつくように叫んだ。
「なにが感謝よ! これ、なんの嫌がらせなの!?」
「嫌がらせ? 見ての通り、ちょっと小さくしてやっただけだ」
「ちょっとじゃないよ! だいぶコンパクトになっちゃってるよ!」
しま子はパニック状態で、さっきからずっと半泣きで飛び跳ねている。
これまでは周りの中で自分が一番大きかったのに、今は世界の全てが巨大化しちゃって、どんなに驚いているだろう。
「大きさが問題だと言うから、小さくしてやったのだ。この『打ち出の小槌』でな」
「う……! ちでの、こづちぃ?」
って、どっかで聞いたフレーズだよね?
それって浦島太郎の玉手箱と同じくらいポピュラーな、昔話アイテムじゃない?
たしか、振ると金銀財宝がジャンジャカと……
「んまあぁ! それが、かの有名な打ち出の小槌ですの!?」
“金銀財宝ラブ♪”なお岩さんが、目をキラキラ輝かせてクレーターさんに駆け寄って小槌に手を伸ばす。
「こら、気安く触るな。これは水絵巻級の宝物なのだぞ?」
「想像していたよりも地味ですわね! もっと金ピカに輝いている物かと思っていましたわ!」
「それは俗な発想というものだ。世の中は、光ってさえいれば貴重という単純なものではない」
「っていうセリフを、クレーターさんが言うのも妙だよね……」
「なぜそれを、私の頭をしみじみ見ながら言うのだお前は!? なにが言いたい!?」
「そんなことより、打ち出の小槌で小さくしちゃったら元に戻んないじゃん! どうしてくれんのよ!?」
「そんなことより、ぜひわたくしに小槌を振らせてくださいな!」
「ちょっとお岩さん! そんなことってなにさ!?」
「ああ、夢にまでみた大判小判がザックザック~♪ な素晴らしい体験がついに叶いますわ!」