神様修行はじめます! 其の五
あたしもようやく会話の内容が理解できて、思わずポンと手を打って納得する。
おお、なるほど、そういうことか!
名門一族たちは、山よりも高っけぇープライドゆえに、自分たちと同ランクの一族としか婚姻関係を結びたくないんだ。
ずっと昔から同じ一族ばかりと結婚していれば、どうしたって血は濃くなってしまう。
それが、近親婚と同じような状態だってことなのか!
「あれ? でも、信子ババは権田原一族だったよね?」
常世島での戦いで亡くなった信子ババも、非・能力者だった。
権田原一族は上位一族じゃないのに、なんで?
「いくらなんでも、上位一族の者たち全員ひとり残らず、似たような上位の家と結婚するわけではないわい」
「そうなの?」
「そこはやはり男女の仲じゃ。身分の釣り合わぬ恋仲相手と添い遂げる、根性の据わった者もおるのじゃよ」
「はあ、ロマンだねー。ラブ・イズ・オール。愛が全てだ」
「信子の親の片方が、上位一族の出身であったのじゃろう。おそらく因子が濃かったのじゃよ」
そっか。信子ババ自身、すっごく優秀な術者だったしね。
きっと上位一族の濃い血が、その体内に流れていたんだろう。
そして、そんな血の濃い者同士の婚姻は、生まれる子が障害を持つ可能性がどうしても高くなる。
じゃあ、非・能力者が生まれる原因はやっぱり……。
「そ、そんな……」「まさか……」
ザワザワザワッと、強風に煽られる樹々の枝のように、大広間のざわめき声が大きくなった。
上位の当主も、下位の当主も、みんなそろって顔色変えて動揺しまくっている。
特に上位の当主たちなんて、いまにも失神しそうにオロオロしてる。
「だからこそ私は先ほど、『良き兆候』と申し上げたのです。我らが筆頭たる門川一族に、新たな血が混じることを」
おお、なるほど、そういうことか!
名門一族たちは、山よりも高っけぇープライドゆえに、自分たちと同ランクの一族としか婚姻関係を結びたくないんだ。
ずっと昔から同じ一族ばかりと結婚していれば、どうしたって血は濃くなってしまう。
それが、近親婚と同じような状態だってことなのか!
「あれ? でも、信子ババは権田原一族だったよね?」
常世島での戦いで亡くなった信子ババも、非・能力者だった。
権田原一族は上位一族じゃないのに、なんで?
「いくらなんでも、上位一族の者たち全員ひとり残らず、似たような上位の家と結婚するわけではないわい」
「そうなの?」
「そこはやはり男女の仲じゃ。身分の釣り合わぬ恋仲相手と添い遂げる、根性の据わった者もおるのじゃよ」
「はあ、ロマンだねー。ラブ・イズ・オール。愛が全てだ」
「信子の親の片方が、上位一族の出身であったのじゃろう。おそらく因子が濃かったのじゃよ」
そっか。信子ババ自身、すっごく優秀な術者だったしね。
きっと上位一族の濃い血が、その体内に流れていたんだろう。
そして、そんな血の濃い者同士の婚姻は、生まれる子が障害を持つ可能性がどうしても高くなる。
じゃあ、非・能力者が生まれる原因はやっぱり……。
「そ、そんな……」「まさか……」
ザワザワザワッと、強風に煽られる樹々の枝のように、大広間のざわめき声が大きくなった。
上位の当主も、下位の当主も、みんなそろって顔色変えて動揺しまくっている。
特に上位の当主たちなんて、いまにも失神しそうにオロオロしてる。
「だからこそ私は先ほど、『良き兆候』と申し上げたのです。我らが筆頭たる門川一族に、新たな血が混じることを」