神様修行はじめます! 其の五
「ウガアァァ――――!」
しま子がグッと両足を踏ん張り、異形の頭を両腕で抱え込んで、進行を押し留めようとする。
当然、しま子の身体も炎に巻き込まれてしまった。
手と脇腹の生々しい傷が焼け、嫌な臭いがここまで漂ってくる。
必死に敵を押し返そうとするも、力及ばずジリジリと押し戻され、それでもしま子は諦めなかった。
傷ついた体で全身全霊、異形をあたしに近づけまいと踏ん張っている。
すると異形が、しま子に噛みついたままの頭を、いきなり大きく左右に振り始めた。
「な、なにすんのよ、この亀! やめろ! しま子を放せ!」
脇腹に食い込んだ牙が、さらに奥深く体内に入り込み、情け容赦なくグチャグチャと掻き回す。
全開の蛇口みたいに勢いよく血が噴き出し、しま子は世にも悲痛な声を上げた。
それでもしま子は、異形を抱える両腕を決して放さない。
さらに両足を踏ん張り、全身の力で異形を押し戻そうとする。
溢れ出す血は、もはや噴水のよう。満身創痍のしま子の全身がついにピクピクと痙攣し始めた。
「しま子ー! しま子ー! しま子ぉー!」
あたしを守るために瀕死のしま子の姿を見ながら、身動きひとつできない無力なあたしは、ただ泣き叫ぶことしかできない。
「嫌あぁ! しま子、死なないでぇぇ――!」
息も限りに叫んだ瞬間、いきなり地面が爆発した。
異形の足場から、膨大な量の何かがすごい勢いで噴き出して、巨体を真っ直ぐ上にポーンと突き上げる。
その反動で傷口から牙の外れたしま子が、地面にゴロゴロと転がった。
亀の体はクルッと宙で引っくり返り、そのままスーッと落下して、地震みたいな地響きを立てながら地面にズゥンっと激突する。
甲羅を下にして引っくり返った亀の全身を、何百本、何千本という蔦が素早く縛り上げ、地面にガッシリと縫い付けた。
これ、セバスチャンさんの蔦だ!
しま子がグッと両足を踏ん張り、異形の頭を両腕で抱え込んで、進行を押し留めようとする。
当然、しま子の身体も炎に巻き込まれてしまった。
手と脇腹の生々しい傷が焼け、嫌な臭いがここまで漂ってくる。
必死に敵を押し返そうとするも、力及ばずジリジリと押し戻され、それでもしま子は諦めなかった。
傷ついた体で全身全霊、異形をあたしに近づけまいと踏ん張っている。
すると異形が、しま子に噛みついたままの頭を、いきなり大きく左右に振り始めた。
「な、なにすんのよ、この亀! やめろ! しま子を放せ!」
脇腹に食い込んだ牙が、さらに奥深く体内に入り込み、情け容赦なくグチャグチャと掻き回す。
全開の蛇口みたいに勢いよく血が噴き出し、しま子は世にも悲痛な声を上げた。
それでもしま子は、異形を抱える両腕を決して放さない。
さらに両足を踏ん張り、全身の力で異形を押し戻そうとする。
溢れ出す血は、もはや噴水のよう。満身創痍のしま子の全身がついにピクピクと痙攣し始めた。
「しま子ー! しま子ー! しま子ぉー!」
あたしを守るために瀕死のしま子の姿を見ながら、身動きひとつできない無力なあたしは、ただ泣き叫ぶことしかできない。
「嫌あぁ! しま子、死なないでぇぇ――!」
息も限りに叫んだ瞬間、いきなり地面が爆発した。
異形の足場から、膨大な量の何かがすごい勢いで噴き出して、巨体を真っ直ぐ上にポーンと突き上げる。
その反動で傷口から牙の外れたしま子が、地面にゴロゴロと転がった。
亀の体はクルッと宙で引っくり返り、そのままスーッと落下して、地震みたいな地響きを立てながら地面にズゥンっと激突する。
甲羅を下にして引っくり返った亀の全身を、何百本、何千本という蔦が素早く縛り上げ、地面にガッシリと縫い付けた。
これ、セバスチャンさんの蔦だ!