神様修行はじめます! 其の五
「里緒、あんた何で穴から出現してんのよ!? ひょっとして落ちたの!?」
真美が中履きのままヒラリと窓から飛び出した。青い顔してこっちに駆け寄って来る。
「ま、真美、なにしてんの! ここは崩落現場なんだから危ないよ!」
「そのセリフ、そのまんま里緒に返す!」
あたしも急いで真美に駆け寄り、あたしたちはぶつかるように抱き合った。
目の前で、真美の真っ黒なショートヘアがサラリと揺れる。
真美はギュウギュウ全力であたしを抱きしめながら大声で叫んだ。
「里緒、大丈夫!? なんで穴なんかに落ちたのよ!?」
「う、うん。あの、たまたま通りがかった瞬間に、運悪く足場が崩落しちゃって」
「授業中だったでしょ!? なんで校庭なんかにいたの!?」
「え、えぇと、それは……」
「アマンダ~。先に行かないで。お待ちになって~」
後ろから聞こえた声に、あたしはギクッとして振り向いた。
穴の淵からセバスチャンさんと、お岩さんと、凍雨くんがモゾモゾと這い出てくる。
ヤバ! あの人たちと真美を会わせたら、絶対に面倒なことになる。なんとかごまかさないと!
「里緒、あの人たちは?」
真美は、続々と穴から出現する見知らぬ人物を見てキョトンとしている。
あたしはさり気なく穴の方を背中で隠すようにして、シドロモドロ言い繕った。
「えぇと、えっとね、あの人たちもたまたま通り掛かって、崩落に巻き込まれたみたいなの」
「……? なんで他校の生徒と中学生が、うちの校庭にいたの?」
「さ、さあ? なんでだろう。ねぇ真美、ここは危ないからあっちの方へ行かない?」
「アマンダったら、お待ちになって。わたくしを置いていかないでくださいな」
どうにかして真美をここから連れ出そうとしていたら、お岩さんの方から近寄ってきてしまった。
うわ、来ないでお岩さん! お願いだから、あっち行っててー!
真美が中履きのままヒラリと窓から飛び出した。青い顔してこっちに駆け寄って来る。
「ま、真美、なにしてんの! ここは崩落現場なんだから危ないよ!」
「そのセリフ、そのまんま里緒に返す!」
あたしも急いで真美に駆け寄り、あたしたちはぶつかるように抱き合った。
目の前で、真美の真っ黒なショートヘアがサラリと揺れる。
真美はギュウギュウ全力であたしを抱きしめながら大声で叫んだ。
「里緒、大丈夫!? なんで穴なんかに落ちたのよ!?」
「う、うん。あの、たまたま通りがかった瞬間に、運悪く足場が崩落しちゃって」
「授業中だったでしょ!? なんで校庭なんかにいたの!?」
「え、えぇと、それは……」
「アマンダ~。先に行かないで。お待ちになって~」
後ろから聞こえた声に、あたしはギクッとして振り向いた。
穴の淵からセバスチャンさんと、お岩さんと、凍雨くんがモゾモゾと這い出てくる。
ヤバ! あの人たちと真美を会わせたら、絶対に面倒なことになる。なんとかごまかさないと!
「里緒、あの人たちは?」
真美は、続々と穴から出現する見知らぬ人物を見てキョトンとしている。
あたしはさり気なく穴の方を背中で隠すようにして、シドロモドロ言い繕った。
「えぇと、えっとね、あの人たちもたまたま通り掛かって、崩落に巻き込まれたみたいなの」
「……? なんで他校の生徒と中学生が、うちの校庭にいたの?」
「さ、さあ? なんでだろう。ねぇ真美、ここは危ないからあっちの方へ行かない?」
「アマンダったら、お待ちになって。わたくしを置いていかないでくださいな」
どうにかして真美をここから連れ出そうとしていたら、お岩さんの方から近寄ってきてしまった。
うわ、来ないでお岩さん! お願いだから、あっち行っててー!