神様修行はじめます! 其の五
頭を抱えて地べたに伏せながら、あたしは悲鳴を上げ続けた。
絹糸渾身の雷撃をモロに食らった龍の体が、吹っ飛ばされて地面に叩きつけられる。
いくら龍のウロコが硬いからって、これなら相当効いたはずだ!
……と、期待を込めて見守るあたしの目の前で、普通なら瀕死の重傷を負っているはずの龍は悠々と身を起こした。
月光色の両目は爛々と輝いていて、まだまだヤル気満々、気迫充分だ。
あ、そういやコイツ、ゾンビと一緒で倒せないんだったっけ!
龍は猛り声を張り上げながら、身動きできない絹糸に襲いかかる。
でも間一髪、龍の爪と牙が絹糸に届く寸前、大地を揺るがす振動と共に大量の蔦が地面から飛び出してきた。
ぶっとい鎖みたいに頑丈に編み込まれた無数の蔦が、目にも止まらぬ素早さで龍の巨体をグルグル巻きにする。
そしてそのままガッチリ地面にホールドしてしまった。
「おおー、セバスチャンさんナイス! チェーン状の蔦なんて初めて見た!」
「なにしろ相手は龍ですので、小手先の術を使わせていただきました。間に合ってよろしゅうございました」
完全に動きを封じられた龍を横目に見ながら、あたしたちは慌てて絹糸の元へ駆け寄った。
全身傷だらけで血まみれの絹糸は、青息吐息だ。
「絹糸、大丈夫!?」
「……やれやれ、あの程度の敵に後れを取るとは我ながら情けないわい。我もそろそろ現役引退かのぅ」
「なに言ってんの! 死なない迷惑な年寄りの神獣相手によく戦ってくれたよ!」
「我に対する嫌味かそれは」
絹糸渾身の雷撃をモロに食らった龍の体が、吹っ飛ばされて地面に叩きつけられる。
いくら龍のウロコが硬いからって、これなら相当効いたはずだ!
……と、期待を込めて見守るあたしの目の前で、普通なら瀕死の重傷を負っているはずの龍は悠々と身を起こした。
月光色の両目は爛々と輝いていて、まだまだヤル気満々、気迫充分だ。
あ、そういやコイツ、ゾンビと一緒で倒せないんだったっけ!
龍は猛り声を張り上げながら、身動きできない絹糸に襲いかかる。
でも間一髪、龍の爪と牙が絹糸に届く寸前、大地を揺るがす振動と共に大量の蔦が地面から飛び出してきた。
ぶっとい鎖みたいに頑丈に編み込まれた無数の蔦が、目にも止まらぬ素早さで龍の巨体をグルグル巻きにする。
そしてそのままガッチリ地面にホールドしてしまった。
「おおー、セバスチャンさんナイス! チェーン状の蔦なんて初めて見た!」
「なにしろ相手は龍ですので、小手先の術を使わせていただきました。間に合ってよろしゅうございました」
完全に動きを封じられた龍を横目に見ながら、あたしたちは慌てて絹糸の元へ駆け寄った。
全身傷だらけで血まみれの絹糸は、青息吐息だ。
「絹糸、大丈夫!?」
「……やれやれ、あの程度の敵に後れを取るとは我ながら情けないわい。我もそろそろ現役引退かのぅ」
「なに言ってんの! 死なない迷惑な年寄りの神獣相手によく戦ってくれたよ!」
「我に対する嫌味かそれは」