神様修行はじめます! 其の五
軽く首を傾げて、『地球は丸いんです』とでも言うように、あまりにも当たり前な表情で彼は言い切った。
その表情と、その言葉が、相乗効果を生んですごい破壊力になる。
ものすごく淡々と言われれば言われるほど、あたしの心は熱いものが込み上げて、顔が勝手に赤くなった。
なんと言えばいいか分からなくて、目を泳がせながらモゴモゴと口の中で意味不明な音を発することしかできない。
「あー、うー、えー……」
「どうしたんだ天内君? ……まさか!?」
挙動不審なあたしの様子を見ていた門川君の表情が、ハッと豹変した。
彼はいきなりあたしの両肩をガシッと掴んで、オデコをぶつけるほどの勢いで顔を近づけて叫びだす。
「心変わりしたのか!? 僕がいない間に、『危険な囁き』とやらがキミの心の隙間に入り込んでしまったというのか!?」
その鬼気迫る形相に恐れをなしたあたしは、急いで否定した。
「さ、囁いていない! そんなヤバい幻聴、入り込んでないよ!」
「本当か!? 誓えるか!? 神にかけて宣言できるか!?」
「闘神・璃王様に誓います!」
そう言い終わらないうちに、あたしは門川君の両腕でギュッと抱きしめられてしまった。
「良かった! キミを失ったら僕は生きていけない。僕の永劫の片羽なのだから」
息苦しさに目を白黒させているあたしの髪に顔をうずめ、彼は切なく言葉を続けた。
「これでも僕は、ちゃんと自覚しているんだよ。キミから永遠の愛を受けるような、魅力的な男ではない、と」
その表情と、その言葉が、相乗効果を生んですごい破壊力になる。
ものすごく淡々と言われれば言われるほど、あたしの心は熱いものが込み上げて、顔が勝手に赤くなった。
なんと言えばいいか分からなくて、目を泳がせながらモゴモゴと口の中で意味不明な音を発することしかできない。
「あー、うー、えー……」
「どうしたんだ天内君? ……まさか!?」
挙動不審なあたしの様子を見ていた門川君の表情が、ハッと豹変した。
彼はいきなりあたしの両肩をガシッと掴んで、オデコをぶつけるほどの勢いで顔を近づけて叫びだす。
「心変わりしたのか!? 僕がいない間に、『危険な囁き』とやらがキミの心の隙間に入り込んでしまったというのか!?」
その鬼気迫る形相に恐れをなしたあたしは、急いで否定した。
「さ、囁いていない! そんなヤバい幻聴、入り込んでないよ!」
「本当か!? 誓えるか!? 神にかけて宣言できるか!?」
「闘神・璃王様に誓います!」
そう言い終わらないうちに、あたしは門川君の両腕でギュッと抱きしめられてしまった。
「良かった! キミを失ったら僕は生きていけない。僕の永劫の片羽なのだから」
息苦しさに目を白黒させているあたしの髪に顔をうずめ、彼は切なく言葉を続けた。
「これでも僕は、ちゃんと自覚しているんだよ。キミから永遠の愛を受けるような、魅力的な男ではない、と」