神様修行はじめます! 其の五
そんなわけで、あの事件以来、あたしたちを取り巻く環境は様々に変化した。
それぞれがそれぞれにとって大きな選択をして、新しい道を進もうとしている。
それはあたしも例外じゃない。
あたしも、ひとつの重大な選択をすることになった。
そしてこれから、新しい道を歩もうとしている……。
自宅への帰り道の途中で立ち寄ったコンビニで、真美と隣同士の席に座り、あたしはお気に入りのフローズンを飲みながら空を眺めていた。
ちょうど下校時刻の夏空は、昼間のスッキリ抜けるような青色から、あいまいな浅葱色へと変化している。
西の方は夕日の淡いクランベリー色が混じり始めて、暑かった一日がもうすぐ終わる気怠い気配を静かに漂わせ始めていた。
あぁ、とっても綺麗な色だなぁ。あたしが今飲んでるフローズンの色によく似てる。
これ、ベリーの甘さと酸味のバランスがちょうど良くて、すごく好きな味なんだ。
「なのに、飲めなくなるの残念だなぁ」
「そのフローズン、期間限定商品だもんね。でも評判よくて人気だから、きっとまた来年も販売されるよ」
そう言う真美に、あたしは軽く微笑んだ。
うん、きっとそうだろうね。
でもたぶんあたし、もうこのフローズンは飲めないだろう。
来年の夏、あたしは、ここにいないから。
あたしは今日を最後に、もう二度とこちらの世界には戻らない。
今日が現世で過ごせる最後の日なんだ。
それぞれがそれぞれにとって大きな選択をして、新しい道を進もうとしている。
それはあたしも例外じゃない。
あたしも、ひとつの重大な選択をすることになった。
そしてこれから、新しい道を歩もうとしている……。
自宅への帰り道の途中で立ち寄ったコンビニで、真美と隣同士の席に座り、あたしはお気に入りのフローズンを飲みながら空を眺めていた。
ちょうど下校時刻の夏空は、昼間のスッキリ抜けるような青色から、あいまいな浅葱色へと変化している。
西の方は夕日の淡いクランベリー色が混じり始めて、暑かった一日がもうすぐ終わる気怠い気配を静かに漂わせ始めていた。
あぁ、とっても綺麗な色だなぁ。あたしが今飲んでるフローズンの色によく似てる。
これ、ベリーの甘さと酸味のバランスがちょうど良くて、すごく好きな味なんだ。
「なのに、飲めなくなるの残念だなぁ」
「そのフローズン、期間限定商品だもんね。でも評判よくて人気だから、きっとまた来年も販売されるよ」
そう言う真美に、あたしは軽く微笑んだ。
うん、きっとそうだろうね。
でもたぶんあたし、もうこのフローズンは飲めないだろう。
来年の夏、あたしは、ここにいないから。
あたしは今日を最後に、もう二度とこちらの世界には戻らない。
今日が現世で過ごせる最後の日なんだ。