神様修行はじめます! 其の五
はあ、久々だとクるわー、心臓に。
やっぱり慣れないなあ。この尋常じゃない、巨大ミミズが仁王立ちしてる光景。
胸がすっげぇドキドキして、動悸止まんないよ。
恋かよまったく。
「小娘、大丈夫か?」
胸に手を当てて息を整えているあたしに、絹糸が笑いながら近づいてきた。
「う、うん。久しぶりの再会だったから、ちょっと刺激が強くて。ジュリエッタが良い子なのは、ちゃんとわかってるんだけどね」
苦笑いしながら、恐る恐る庭先のジュリエッタを見上げる。
彼女は頭をクイクイ傾げて、『うふ、うふ♪』って感じに頬を染めて、こっちをジーッと見つめていた。
全長何メートルに達するかもわからない、巨大ミミズの『わたし、可愛い?』アピール……。
「どうにも、岩の感性はエキセントリックじゃからのぅ」
「だね。あ、いい意味でだけどね。でもやっぱり、うちのしま子みたいな世界に通用する愛らしさを、ミミズに求めるのは酷だよねぇ」
「……いつも思うが、ほんにお前と岩は良いコンビじゃの」
「そう? 嬉しいな。あー……ところで、さぁ」
「なんじゃ?」
「さっきの、連絡係のオヤっさんが言ってたことなんだけど。水園さんって人のこと、なにか知ってる?」
「ああ、ふむ」
絹糸とセバスチャンさんが顔を見合わせて、ちょっとの間沈黙した。
ふたりとも、そんな心配そうな顔しなくても大丈夫だよ。門川君のこと、あたしはちゃんと信じるよ。
でもね、信じることと、何も知らされないってことは同じじゃないと思うんだよ。
そんなあたしの視線を受けて、絹糸が意を決したように説明し出した。
「小浮気一族の水園といえば、その才覚と美貌において、他の一族にも名の知れた娘なんじゃよ」
やっぱり慣れないなあ。この尋常じゃない、巨大ミミズが仁王立ちしてる光景。
胸がすっげぇドキドキして、動悸止まんないよ。
恋かよまったく。
「小娘、大丈夫か?」
胸に手を当てて息を整えているあたしに、絹糸が笑いながら近づいてきた。
「う、うん。久しぶりの再会だったから、ちょっと刺激が強くて。ジュリエッタが良い子なのは、ちゃんとわかってるんだけどね」
苦笑いしながら、恐る恐る庭先のジュリエッタを見上げる。
彼女は頭をクイクイ傾げて、『うふ、うふ♪』って感じに頬を染めて、こっちをジーッと見つめていた。
全長何メートルに達するかもわからない、巨大ミミズの『わたし、可愛い?』アピール……。
「どうにも、岩の感性はエキセントリックじゃからのぅ」
「だね。あ、いい意味でだけどね。でもやっぱり、うちのしま子みたいな世界に通用する愛らしさを、ミミズに求めるのは酷だよねぇ」
「……いつも思うが、ほんにお前と岩は良いコンビじゃの」
「そう? 嬉しいな。あー……ところで、さぁ」
「なんじゃ?」
「さっきの、連絡係のオヤっさんが言ってたことなんだけど。水園さんって人のこと、なにか知ってる?」
「ああ、ふむ」
絹糸とセバスチャンさんが顔を見合わせて、ちょっとの間沈黙した。
ふたりとも、そんな心配そうな顔しなくても大丈夫だよ。門川君のこと、あたしはちゃんと信じるよ。
でもね、信じることと、何も知らされないってことは同じじゃないと思うんだよ。
そんなあたしの視線を受けて、絹糸が意を決したように説明し出した。
「小浮気一族の水園といえば、その才覚と美貌において、他の一族にも名の知れた娘なんじゃよ」