でもそれはあまりにも不器用で、




「う…わーお。今のは無しだろー」


喋ったと思えば 意味不明な事言って。

絶対こいつ頭悪い。テスト欠点ばっかりとってるな。絶対。





「あー!またラブラブしてるー!」




と、教室のドアから馬鹿でかい声が聞こえると思ったら

ドタドタでっかい足音が近づいてきた



するとぎゅーっと強い力で後ろから抱きしめられた

目の前の健はまたか。って呆れ顔をしてる



「おっはよう!」


後ろから私の肩にちょこんと顔を乗せて言ったのは 瀬名 愛。


ちっさくて、華奢で、可愛いって言葉がぴったりな子
性格も容姿も私とは真反対の子

入学してはやくも
こんなに懐かれてしまった。


目の前のやつといい、抱きついてる愛といい、
私の周りにいる人は犬っぽいなあ。


私は 可愛い愛にとても弱い



「おはよう愛。」

私が愛の頭をポンポンすると
満足そうにニンマリしている

だけど私の目の前にいるヤツをみて
一瞬でげんなりした顔になった



「そういえばお前もいたな」

そう言って。



やっぱり愛って二重人格かも。



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