でもそれはあまりにも不器用で、
「美和はどの部活か決めた?」
前の席の健がくるりと振り返った
「んー。決めてないな」
「え、じゃあマネージャーしねえ?」
「マネージャー?」
マネージャーなんてした事ないし。
みんなのお世話係でしょ?
めんどくさいじゃん。
「今バスケ部マネージャー必要でさ!でもなかなかいい奴いなくてー。」
「でもバスケ部のマネージャーってなりたい子いっぱいいるんじゃない?」
健は首を傾げて苦笑いをした
「いや、いるんだけどさ。みんな男目当てっていうか。」
あーなるほど。確かにね。
ここのバスケ部、割と顔面偏差値高いし。
「でも面倒臭そうだし…。遠慮するわ。」
「ええ!そこをなんとか!」
目の前で手を合わせてこの通り!と頭を下げてくる
「ちょっと!クラスの人たち見てるじゃん!」
コソコソとクラスメイトが目を向けてくる
小声で言ったけど健は頭を上げない