でもそれはあまりにも不器用で、
「初めまして。今日からマネージャーになりました。相澤美和です。」
宜しくお願いします。そう言って頭を下げた
パチパチと拍手が体育館に響く
そして部員たちの声が聞こえる
「えーちょー可愛いジャーン。」
「ちょ、お前狙うなよ?」
「美和ちゃーんヨロシクねー!」
「おい、お前健に睨まれてんぞ。」
うるさいな黙れよ。なんて、口が裂けても言わないようにしよう。
「マネージャーの仕事は…おい!福井!お前が教えてやれ」
そして顧問の先生はなんと、松田先生。
初めて知ったよ、今。
松田先生は健にそう言うと、健が駆け寄ってきた
「…じゃあ教えるから、部室いこ」
なんかすこし照れたような顔をしている健。
私は健の後ろをついて行った。
「ここが部室。隣が女バスの部室だから。」
中に入ると、まあ汚い。こんなとこで着替えたりしてるのかと思うと、寒気がした。
「かなり汚えよなー。掃除しなきゃだけど、時間ねえし。」
「後で掃除しとく。汚すぎるここ。」
「まじ?助かるわ」
とりあえずここ座って、と
無理やりみんなの鞄を寄せて
座るスペースを作った
「じゃあまず、部員の名前覚えてもらうのと、仕事内容。まあ簡単だからさ。」
「分かった。今日はとりあえず、キャプテンと副キャプテン覚えとけばいい?」
「そうだな、まあ一日でこの人数は覚えらんねえよな。名簿渡しとくから後でキャプテンと副キャプテンがどの人か教えるから。」