でもそれはあまりにも不器用で、
今日の部活は
とりあえず部員の名前と顔を一致させることで精一杯だった
明日は、部室の掃除しよう。
そう決めて、更衣室を出て 駅に向かった
あ、そういえば健に 待っとけって言われたんだった
まあいっかな。
送ってもらうなんていくら健でも申し訳ないし。
1人で駅に向かう途中、
後ろから走ってくる靴の音がした
びっくりして振り返ると
街灯に照らされて見えた人影は健だった
「っおい!待っとけって言ったのに!」
「…だって、申し訳ないし。」
はあはあと息を切らしている健に
練習で疲れてるのに…と尚更申し訳なくおもった
「いいからっ。帰ろ。」
そう言って 私と並んで歩き始めた
「ちょっと!歩くの早い」
「ああ、ごめん俺脚長くってさ」
「はあ?まじ嫌味。置いてくから。」
「ごめんって!許して美和ちゃん」
健は気兼ねなく話せる
性別とか関係なく。
男女の友情は成立するか?って聞かれて
私は自信を持って頷ける。