第3者恋
「今日はほんっとにありがとう」

「こっちこそ誘ってくれなかったら水着の事忘れるところだったよ」

「華奈は天然だしね」

「そんな事ないんだけどなぁ〜」


夕方となり私は祈音と別れて家に向かった。


早く海に行きたい

何来て行こうかな〜


なんて思っていたら「春野さん、今帰りですか?」なんて声がした。

その声の正体は―


「水永先輩!?」

「よかった、合ってたみたいで。普段と雰囲気違ったから、間違えてたらどうしようかと思ったよ」

「そう、ですか?」

「うん。」


言われてみれば学校では化粧は一切しない。まぁ、部活があるかなんだけど……


今更だけど恥ずかしくなってきた

それに普段はポニーテールだけど、
今日は下ろしてるし


「先輩はどうしたんですか?」

「バイト上がり」

「バイトやってるんですね」

「うん」


それなのに頭いいなんて凄いなぁ


あれ、部活もやってるのに?
凄い努力家ってか、忙しそう


「まぁ、バイトっても短期バイトだけどね」

「あ、なるほど」


そりゃ、そうなるよね。じゃなきゃ無理だって。私もやってみようかな


いやお母さん忙しいから弟の面倒見なきゃなんだ。もうちょい弟と歳が近ければ……


「春野さんはどこ行ってたの?」

「私は買い物です」

「そっか」


水永先輩の声はとても落ち着いており、私はとても安心する。何故だかは分からないけど


その答えは、

きっと何となくだと思うけど
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