第3者恋
〖祈音side〗


佐々原先輩からLINEがきた。何の用か分からなかったけど1人で来て欲しいとの事だった


え、もしかして……

告白ってやつですか?!


いやいやいや、
佐々原先輩の事だから相談か何かだろう…。それに期待しときたくない


「ザキちゃーん、遅れてごめん」

「佐々原先輩。何の用ですか?」


聞きたくない。だって、期待とかしてないから。聞くのがこれ程辛いとは…


「ねぇ、ザキちゃん」

「なんですか?」

「ザキちゃんはさ…、好きな人いる?」


えっ?

そんなの……、
先輩に決まってます

なんで急にそんな事いうんですか?


“期待させないで下さいよ”


「いますよ」

「そっか。なら、今から言う事は聞き流してね」


それって、まさか…告白ですか。期待しちゃいけない、もしかしたらなんか別の事かも知れない


「俺ね、春くらいからザキちゃんのこと…、


好きだよっ…」

「佐々原先輩…。私も、ですっ…」

「ええぇぇぇ!!」


驚きたいのはこっちです。本当に告白だなんて思わなかった。だって自惚れたくなかったから


“届きそうもない背中…、

本当は近くて届く位置にあった”


夢じゃないなら永遠に続け!

この時間


夢ならば早く終われ…!

この時間


「これから宜しくね、祈音」

「うっ、よろしくお願いします。優先輩」


ずっと、大好きな人でいさせてください。私の人生が終わるその瞬間まで


「天然タラシですね、優先輩」

「え、それはないよ」


心臓もつかが凄く心配。しかも、帰りとかどうしよう…!


あぁ、告白するタイミング考えて下さいよ!!

これじゃあ、帰るどころじゃなくなります

どうすればいいんですか?
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