第3者恋
俺達はその場にいても気まずかったので自分のクラスに戻った。そこにはなんと唯斗さんと天翔くんがいた


「いらっしゃいませー」

「どこ行ってたんだよー、蒼くーん」

「春野さんのクラスです」


と、笑顔で言ったはずなのに唯斗さんは何故か暗い顔をして「そっか…」と呟いていた。それだけでは無く天翔くんまで暗い顔をしていた


これじゃまるで、唯斗さんと天翔くんはあのクラスにいたかのようじゃん……


……もしかしてその場にいた?


「蒼くんは、俺の妹…じゃなくて華奈に元カレ居たの知ってる?」

「はい…。」

「祈音ちゃんからメール来てたんだけど…
華奈元カレが来てたんだって

って、

なんで暗くなるんだよって話だよね」

「知ってます。春野さんの元カレとの関係」


唯斗さんは驚いた顔をしていた。


そりゃそうだよな。だって赤の他人で知り合ってまだ4ヶ月の俺がしってるなんて


俺は春野さんの事、実際には1年前から知ってたんだけど……。


「華奈は蒼くんを信頼してるのかもね…懐いてるようだし」

「そうだといいんですけどね…」

「じゃあ華奈の元カレが浮気してたって知ってる?」

「はい」


知ってる。

と言うより、春野さんの元カレがそう言ってたのを思い出した


それがなんだと言いたいんだ?


「その元カレの浮気相手って俺の元カノなんだ」

「へっ……?」


あまりに突然すぎて何も言い出せなかった。そして、唯斗さんのその表情が悲しそうで、何も言えなかった
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