第3者恋
「春野さん!」

「型月くん、どうしたの?」

「好きです。付き合ってくれる?」


華奈の表情からして振るんだと察した。だけど、華奈が振ることにより型月の性格は 変わってしまう


「ごめんなさい……」

「そっか……。


なーんてね。無理やりでも付き合えよ」


「へっ?」


別に聞く気はなかったんだけど…聞きに来て良かったかも


あいつ、やばく無い?


「じゃ、付き合うって方向でよろしく〜」

「え、ちょっと!」


……。

こんなに諦め悪いなんてビックリ
だって、振られたら諦めるもんじゃない?



“彼氏とかいるの?”“いないけど”


この台詞だ。私があいつの告白計画に協力したようなもんなんだ!


華奈になんて話しかけよう

誰かに話しても「自業自得でしょ」って言われるだけ


「…ずっとこの計画考えてたのかなぁ〜」


「考えてたよ」


独り言で呟いたはずなのに誰かに返事をされて驚いた!


それ以上に聞かれたくなかった型月に聞かれてしまった事が何よりも後悔


「山崎って盗み聞きとかの趣味あったんだー」

「…別に。華奈じゃなきゃしてないね」

「わーぉ、華奈愛されてる!」


素が出てくると掴みどころない人だな。私が1番苦手なタイプ
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