届け 〜手紙に乗せた思い〜
ブブッー。
マナモードにしていたスマホがメールを知らせる。
何だろうと見てみると。
【雪さんの彼氏イケメンですね!桜木とかいううざい女をギャフンと言わせてくださいねぇ!
私は、一人で東京を満喫するんで!桜木とかいうブス女をギャフンと言わせた報告楽しみにしてますねぇ!❤️】
何…これ。
「彼氏って…俺のこと?勘違いされてない?」
いつの間にか勘違いされているみたいだ。
「はぁ…私、美由ちゃん探してくるんでこれで」
「まって、俺も行くよ、俺1人だしその間だけ」
面倒臭いんでいいです、という言葉を飲み込み、はいと返事をする。
「ちょっと待ちなさいよ、その子貴方達の子カップルと思ってるんでしょ?その子ならダブルデートしましょ?あの子一人で満喫するとか言っているんならそっちの方がいいじゃない」
あんたをギャフンと言わせろと言われたよっと言いたいとこまた飲み込む。
この人メール見てたのに自分のとこ読んでないんだ…。
「さぁ、行きましょう!玲くんいいよね?」
「あぁ」
私服の部長…。
昔の彼を思い出す。
服装も昔の彼と全然違うなぁ。
「それにしても、私服の雪ちゃん新鮮だし、その服似合ってる可愛いよ」
「そうですか?ありがとうございます!これ可愛くて買ったんですけど私に似合うか心配だったんです、久我さんの私服姿もカッコイイですね」
私服のことを褒めてもらったの正直嬉しかった。
お世辞とわかってても嬉しい。