届け 〜手紙に乗せた思い〜
黒く渦巻く感情〜玲二サイド〜
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何故か心は黒い感情が渦巻いている。
「雅人さん」
違う…その名前じゃない…。
「部長?」
部長でもない…。
『玲くん!』
何故?誰の声もわからない声が頭の中でこだまする。
懐かしい声、誰のかもわからない。
けれど愛おしくて、居心地が良くて、頭の中で声が響く度に幸せと感じてその幸せに浸立っていた。
思い出せない記憶を、思い出そうと、記憶の糸をたどって……。
そして…。
「雅人さん」
遮られる、違う男の名前…不快だ。
頼むから…その名前で呼ばないでくれ。
『玲くん!』
そうだ、それだ!
もう二度と離さない…。
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