届け 〜手紙に乗せた思い〜
バッシャーンッ!!
「キャーッ」
拍手と同時に悲鳴が起きる。
理由は目の前なのイルカ。
飼育員の指示に従いジャンプなどをして水しぶきを浴び悲鳴がおきる。
私もその一人だ。
悲鳴をあげるものの楽しくて見てて面白い。
「では、これから餌やりとイルカからのキスを体験してもらいたいと思います、そうですねぇせっかくですからカップルさんでやってみたい方!?」
カップルという言葉に気持ちが覚めていく。
周りは次々と手を挙げていた、私は挙げられない、挙げたくない。
餌を上げてみたいけれど、この人…久我さんを彼氏として認めてまうようで挙げられなかった。
すると…。
「あれっ?そこの男の人は一人で手を挙げていますね?彼女さんはその恥ずかしそうに縮こまっている人ですかぁ!?」
飼育員さんの視線は完全にこちらに向いている。