future
「ノートを職員室まで?おっけー任せろ!」
ひえ.........かっこいいむり好き.............
「ありがとう月丘くん、助かるよ...!」
これも全て悠ちゃんのおかげ。
というのも、今から告白と考えると胸が張り裂けそうである。いや、どきどきで。
ああ、どうして...
あの時チョキなんか出してしまったのだ!
人間というものは反射的には大体グーを出すと聞くのに!
「(あああ.......ぜんっぜんだめ!ほんとむり!なにこれ心臓ばくばくするばか!悠ちゃんのばか!好き!)」
「輝美?」
私より多めに持たれたノートを軽々と持ち、ひょいと私の顔を覗き込んでくる。
「ひえっ?!月丘く...っ!」
「うおーごめん!そんなにびっくりされると思わなかった!.....怒った?」
ぱっと見オラオラ系の月丘くんだけど、話してみると子犬系でもうほんと.......
子犬の目やめて...っ!
「おっ怒ってないです!!!ただ...その......ですね...??」
「なんだなんだ〜?内緒話?子供みたいだな!いいぞ聞かせろ!!」
さっきより耳元へと近くなった彼の顔に、どきどきが止まらなくなる私の心臓。
ああ、もう...好きだ...
自由なあなたも、こうやって頼りがいのあるあなたも。
―――すき
「.....あのね、月丘くん...
私...
月丘くんのことが...............」
そう言いかけた時、ふわりと浮遊感がした。
「――――え?」
あ れ ?
「輝美っ!」
スカートはためき驚く間もなく
私は階段から落っこちたのだった。
告白、するつもりだったのになあ〜......?