狂おしいほど愛おしい
この想い「不安」
膝に激痛が走り、涙が滲み出てくる。

自分がこけたと言うことに今頃になって気づく。


「お前、ダサいな」




桜が降り注ぐ、春の日だまり。


ぽかぽかと暑いのは、きっと太陽だけのせいじゃない。


これは、言葉と裏腹な笑顔を見せる彼を見たからだった。


――――――
――――
――


「おい。お前今日の課題のプリント出せよ。当番の俺が怒られるんだぞ」



いそいそと家に帰る準備をしていたときだ。

急に忘れかけていた課題プリントのことを思い出さされる。



「え?プリント・・・?・・・そんなのあったっけ・・・・・・??」



「とぼけるなふざけるな」


冷たい言葉を返され渋々鞄からプリントを出そうとした。



・・・やばい。入ってない。
あーあ また嫌味言われるなぁ。




「・・・ごめん忘れた。」





「またかよ?本当ドジだよな。・・・入学式の日だって何も無いところでこけたりして・・・」







ほら。また嫌味。


今度は入学式の日のことまで持ち出して。




「今日は仕方ないとして・・・明日もし持って来てなかったら取りに帰れよ」


冷たい目でささやく様に言う。





本当に嫌味なヤツ!!!!!
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