私の最後の愛

side総司

先代と入ってきた女は俺達を見て体を震わした。

それにいち早く気付いた先代は女を軽々抱き上げて、いつもしているかのようにソファに座り足の間に女を座らす。

先代が穏やかな顔で女の背中を撫でると、さっきの震えが嘘だったかのように凛とした顔を上げた。

そして、希が俺達と先代に出したのは「敬語を使わないで。」驚いた。
俺達に寄ってくる女は色目を使って俺達を落とそうとする。

希がそう言った時彼女の双眸は先代しか見ていなかった。
希の艶やかな声に、この部屋にいる人間は頬を染めた。

そして解散際、希がまた口を開いた。

「龍から貴方達龍虎の敵?がいる事は聞いた。私の正体は公にしないで?龍虎に影響が出る。だから、私を護衛する時はなるべく少人数でいい。最悪自分の身は自分で守れるから」と。
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