私の最後の愛

「あんたさぁ、正体はなんなの?ずっと龍虎がアンタの周りにいる。そして帰りは虎さんが迎えに来てる。」

「っ、」何も言えない私は唇を噛んで下を向いた。

「答えろよ。」
「もしかして、桐生の内部?」
「こんなヤツが?」
「無能すぎて笑える」
キャハハと笑う3人。

「こいつさぁ、この学校来た時龍さんといたよね?」
「しかもその時龍さんに女ができたとか噂あったしぃ?」

私の髪を引っ張って顔を上げられる。
「図星?」
葵の言葉に顔が歪む。

葵がスカートのポケットから出したものに体が震える。
「......やめてっ!」
葵がハサミを掲げる。
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