私の最後の愛

打たれた頬は熱を持ってきて熱い。

何とか立ち上がって重い扉を開けると壁伝いに歩く。
(まず、保健室行って腕の傷手当しないと。)

ガラス窓に写ったのは私じゃない私。
肩の下まで伸びていた髪の毛は耳の下ぐらいまで切られている。
もう歩けなくって壁を背に座り込むと廊下が騒がしい。

廊下の角を曲がった騒がしさは私を見ると真っ先に寄ってきた。
「希!しっかりしてっ。ごめんっ、私がいなかったからっっ。」
「ううん、いいの。それより、龍に電話してくれる?」

私は立ち上がって保健室まで行く。
後ろから私を支えて歩いてくれる蘭。

保健室へ行くと消毒して手当してもらった。
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