私の最後の愛
その前に黒塗りの車が止まっていて扉を開く。
「姐さんにこの車で行きなさいって言われたんですけどいいですか?」
廉史さんが頷くのを確認して乗り込む。
「お願いします」
その一言で車は滑らかに滑り出す。
車は沈黙に包まれていて。それを破ったのは私。
「抗争になるんですか?」
「いえ。そこまで大きくならないでしょう。若を撃ったのはもう捕まえましたし。その親である組織も潰しました。」
「そうですか。」
「えぇ。少しは楽しめると思ったんですがねぇ?」
その言葉にミラーを見ると廉史さんの顔は狂気に染まっていた。
「っ、」この人達は極道。甘く見たらダメなんだ。