私の最後の愛

私は長い間夢を見ていた気がする。

真っ暗な道を進んでいると光が見えてきた。
その光に向かって走ると、お母さんとお父さんがいた。

「ここはどこっ?お母さん、お父さん生きてるじゃん。よかったっっ」
私が訪ねても2人は黙ったままニコリと笑っているだけだった。
「ねぇ、答えてよ。なんなの?どうしたの?」
何度聞いても答えてくれなかった。
すると2人は私に背を向けて歩き出した。
「まって!どこいくの?私を置いてくの?」

「希、来たらダメよ。あなたはまだ来たらダメ。」
「希、愛してたわ。」
お母さんがそう言って更に歩き出す。

私は走って追いかけようとするけど、いつまでもお母さん達に届くことはなかった。
するとお母さん達は光に吸いこまれるように消えていった。

「っっ、どこっ!どこ!?お母さん!お父さん!愛してるってもっと言って欲しいの!ほんとは愛して欲しかったの!ねぇ、もう一度愛してるって言ってっっっ、ぁぁあっ、はっ、」
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