私の最後の愛

私は黙って聞いていた。
「すまないが、希の事は全てこちらで調べた。隅々までな。」
「どうぞ、ご勝手に。」
「で?私の処分は?」

「処分なんてこと言うな。お前の事は俺が決めろと親父に言われた。」
「お前、さっき死ぬ気だっただろ?」

そう言われて素直に頷く。
すると、龍の口角は上がっていく。

「捨てようとした命なら俺の好きにしていいよな。」
言われている意味が分からず、呆然とする。

「お前の事を一生守ると誓う。だから、俺のそばにお前の生涯ずっといろ。」

「...............っ、はぁっ!?」
いきなりの訳の分からない発言に私は混乱した。
「お前を見た時、俺は、希の目に惚れたんだ。どうしようもなくな。」
「私はあなたの気持ちに全く伴っていない。」
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