私の最後の愛
そういった後、私は玄関まで小走りで急いだ。
ガチャりとドアを開けると、すごく笑顔の男の人がいた。

「おはよ、希ちゃん?俺は神條虎。龍の右腕だよ。それと、龍に頼まれたもの買ってきたんだけど入っていい?」
「はい、もちろんです。」

大量の袋をガサガサと壁に当てて入ってくる虎に少し苦笑いした。
「あの、持ちましょうか?」
「そうしてくれると助かるかな」
苦笑いしながら虎は言った

私が玄関に置かれた袋を持とうとしたら虎が話しかけてきた。
「希ちゃん?やっぱ持たなくて大丈夫だよ?」
大分焦ったような声で言ったから、どうしたのかと思ったら私は後ろへ引かれた。
「っっ、龍!?」
私を包んでいたのは鋭い目で虎を睨んでいる龍だった。

「おい虎。希に何もたせようとしてんだ。」
「ごめん、1人じゃキツくって。」
「下に紅いんだろ。呼べ。」
「わたし!このぐらい運べる!」
龍にそう言うけど私の手を引いてリビングの方へ行く。
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