私の最後の愛

「それなら手配してやる、でも来週からな。」

「うん、ありがと。」
今日は木曜日。木曜日は龍が組に入ってる人が経営しているBARへ巡回しに行く日だった。
この日は嫌い。龍が女の人の香水纏って帰ってくるから。
どうしても不安になる。

菊は気持ちをぶつければいいって言うけど。簡単にはできなかった。

今日もいつものようにソファでだらだらして過ごす。

私がスマホを見ていると横から強い視線を感じた。

ふと顔をあげると欲情に染まる目とかち合った。

「なぁ、キスしていいか?」
そんな事を聞く龍に私は返事ができない。
ようやく、小さく頷くと私の頭に大きな手が支えられる。
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