私の最後の愛
男がもう一度蹴ろうとした時、
「おい、その辺にしとけや。おれの玩具が死んだらどうする?」
低い声が聞こえた。すると私を殴っていた男は素早く退き声の主に頭を下げる。
「陣さん、お疲れ様です。申し訳ありません」
陣と呼ばれた男が私の前までくる。
「こいつが希か。ようやく見つけた。殴られても綺麗だな、可愛がってやる」
陣が顎で組員立ちを動かすと私の体は持ち上げられ、隅の方にある汚いマットへ捨てるように投げられる。
「汚ぇとこだがまぁいいか。お前ら、俺が楽しんだら強姦せ。桐生の坊ちゃんが捨てるぐらいにな。」
そう言いながら陣は私の服を破る。
(龍、ごめん。私こんな奴に抱かれるぐらいなら舌噛むわ?好きだった。)